2015年6月16日火曜日

14091603 NST 中心瘢痕、皮膚浸潤を伴う

右乳房内側に腫瘤を認めます
Round Spiculated rim enhancement fast/washout。真皮の肥厚、造影効果を伴います。
Category 5. 浸潤性乳癌の所見です。少なくとも真皮への浸潤が考えられます。
針生検で浸潤性乳癌がみられ、中心瘢痕を伴っていた。

15021009 血性乳汁貯留を伴うDCIS

Rt. upper-central areaに100mm程度のNMEを認めます。
segmental clustered ring fast/washoutです。Cystを伴い内部T1高信号です。
Category 4C。DCISを疑います。乳頭進展も疑われます。皮膚胸筋浸潤はっきりしません。


結果広範に進展するDCISであった。嚢胞は内部血性で仮性嚢胞であった。DCISは乳頭直下まで進展していた。



2015年4月17日金曜日

15012008 浸潤性小葉癌


左乳房に一部mass様のNME。
Regional, heterogeneous, fast/persistent。乳頭にも浸潤、皮膚肥厚を伴う。
Category 5。浸潤性小葉癌が疑われる。


インディアンファイル状の配列。浸潤性小葉癌の所見。大胸筋近傍まで進展。



2015年1月30日金曜日

14091608 PASH pseudoangiomatous stromal hyperplasia

左乳房にmassを認めます
Oval, circumscribed, heterogeneous, fast/plateau. T2では比較的低信号。中心部に造影不良かつT2高信号の領域を認めます。
Category 4A。PASHに矛盾しない像です。

病理では、線維増生がみられ、スリット状のPASH like cellが見られた。小葉構造も見られる。
浮腫状の間質もあり、同部位がT2高信号を呈していたものと思われる。


2014年9月23日火曜日

14091609 NST DCISを伴う

右外側にmassを認めます
irregular, not-circumscribed, rim enhancement, fast/washout
category 4b. 乳癌を強く疑います。
NME crustered ringと表現してもいいかも。
浸潤性乳癌で、面積の半分程度はDCISであった。

2014年9月22日月曜日

triple negative乳癌

くtriple negative乳癌とは免疫組織学的にER, PR, HER2陰性の乳癌のことである。大部分はIntrinsic subtypeにおけるbasal like typeと言われている。
そもそも乳腺の上皮細胞は、管腔細胞(Luminal Cell)と筋上皮細胞(myoepitherial cell)からなる。そして、両者は基底細胞(Basal Cell)より分化すると考えられ、更に上流にはStem Cellがあると考えられている。Perouらが提唱した正常組織の分化についての概念図が左側に提示されている。(Prat A,  Perou CM. Nature Medicine 15, 842 - 844 (2009))
筋上皮と基底細胞は厳密に区別することは困難で、免疫染色のマーカーは共通し、p63、CK5、αSMA、カルポニンなどが陽性となるが、Estrogen ReceptorやProgesterone Receptorが陰性となり、管腔上皮と逆になる。


また、Lehman らはTriple Negative乳癌を6種類に分類。Basal like 1および2(BL1,BL2), mesenchymal (M), mesenchymal stem-like (MSL), immunomoduratory (IM), luminal androgen receptor (LAR)に分類された。
Luminal Androgen Receptorはアポクリン癌に多く、Androgenが陽性となる。比較的分化度が高く、増殖能が低い場合が多い。化学療法に抵抗性で、抗アンドロゲン治療が有用とされている。Andorogenの免疫染色での分類により、治療法の個別化を図ることが可能と思われる。
BL1およびBL2はTriple Negativeの多数を示すと考えられ、増殖能が高く、化学療法反応性は良好。
M/MSLはmetaplastic carcinomaが含まれると考えられ、PerouらのClaudin lowとも概念が重なる。
IMはmedullary carcinomaに相当すると考えられている。
Adenoid Cystic Carcinomaはこの中で恐らくBL1/2に入ると思われるが、通常より分化度が高く、化学療法の反応性は悪いと考えられている。

14082205 出血を伴うNST


  • 左乳房にMassを認める。Oval, circumscribed, rim enhancement fast/washout
  • T2WIなどで低信号を呈する索状の構造が見られる。
  • Category 5。浸潤性乳癌と考えられる。T2WI低信号の索状構造はヘモジデリン沈着が疑われる。
  • 乳頭側にNMEを伴い、単純T1WIで高信号であった。


  • 浸潤性乳癌であった。腫瘍胞巣は隔壁状構造で境されており、ヘモジデリンの沈着が確認できた。また、壊死巣や、新しい出血も確認できる。